お知らせ
- R05.06.17
阿部聡一郎(117史)氏、刀剣研磨で文部科学大臣賞を
公益財団法人日本刀文化振興協会が主催する、令和5年「第13回新作日本刀研磨外装刀職技術展覧会」の研磨部門において、院友の阿部聡一郎(117史)氏が、文部科学大臣賞、公益財団法人日本刀文化振興協会会長賞を受賞された。
阿部氏が研師になることを決めたのは、國學院高校三年のとき。自身の進路を決める際に、この道を選んだという。御父君・阿部一紀(あべ・かずのり)氏は東京国立博物館や大英博物館所蔵の刀剣の修復研磨等にも携わる第一人者だが、聡一郎さんに強制することはなかったという。
御父君にお願いし、師匠として父親の下で修行に入った。大学は当時フレックスタイム(夜間)で國學院大學・史学科へ通った。昼は修行、夜は授業と4年間続けた。「日本刀を学ぶ上で、史学科での学びは大きかった。いろいろなことが、刀剣と結びついていった。」辛くはなかったと語ってくれた。
心に決めていることがあるという。御父君の師匠、故・小野博柳氏の言葉、「一人の人間として人格と品格を磨く」ということ。人格も品格も刀剣も、磨くのは難しい、と笑う。
今回研磨した「肥前國住陸奥守忠吉」はお客様のお預かりものだが、許可をいただき出品したところ、この栄誉となった。益々の研鑽をお祈りいたします。